こんにちは 中国武術太極拳教室家房の末吉康一です。
僕は10年越えてプロだった先生に習えたのは幸運でした。当時ネット環境が乏しくお教室を見つけるのが難しくビデオ学習のお教室から抜けだせたのが良かったです。
先日僕はこの様なツイートをしました。↓
僕は10年ほど中国武術教室を運営していて思う1つとしてカンフー映画を観て教室に通ってみようとする人には「憧れ」とまではいかなくてもカンフーの動きを振るいたい 、あわよくばその動きで護身をしたいという「想定しての願望」がある様に見受けられます。
僕が始めたキッカケは1993、4年頃に日本にVHSビデオで入ってきた香港カンフー映画
ジェットリー主演「ワンスアポンアタイム イン チャイナ」という映画でした。BL DVDや配信サイトでシリーズ物でかつ、いくつかあるバージョンが販売、又は視聴できますので機会があれば是非!おすすめです。未公開映画ランキングで1位をとった事も多々ある傑作です。 傑作です!!ニヤリ( ̄▽ ̄)
その映像に映る主人公「黄飛鴻(huáng fēi hóng)」のチート能力を全開に敵を倒す武術の強さと面倒な堅物人格に憧れて中国武術のお教室をいくつか探しました。
そしていくつか見つけて通った教室は当時は日本人の先生で色々よくしていただきました。感謝しています。それを踏まえて仕方のない事なのかもしれませんが、中国人の先生から直接中国武術を長く習う機会が無かった時代の先生のようで中国への短期留学を繰り返し講習的にアドバイスを貰って日本で練習する。短期留学時にビデオに収めた練習映像と誰かが撮ってきた大会映像で武術を学ぶスタイルの日本人の先生でした。しかし、それだとセンスのみで練習することになり段階的にコーチに指摘をされないので独りよがりのカンフーになります。
更に20年前当時は全日本大会などでビデオ学習した武術で参加したりジャッキーチェンの映画『酔拳』の冒頭の型をコピーして参加したりする選手?がいたり規定の時間をわざと越える長い套路で点数のつけようがない表演をしにきた選手?がいたりとビックリ!。その名残が今現在も少なからず残っている団体もあります。
主に習った武術との違いが明白にわかるのが
①発勁 力点 発力の出し方 (簡単な失敗例を挙げるとパンチを出す瞬間から力んでいると筋肉が固まっているからスピードが遅い)
②風格がバラバラと混在 (大まかに言うと長拳、南拳、太極拳 武器術が動作の種類でしか区別つかない。型が違うだけでやり方が同じになっている) 練習の失敗で例えば、1.太極拳がゆっくり動く長拳、2.長拳の動作だけどリキみ過ぎな南拳のやり方3.南拳なのに長拳の様に柔らかい瞬発の動き
③暗黙の動作ルールと一応書きますが良き中国人の先生は形、動きを覚えて慣れてきたら付け足し的な感じでどんどん教えてくれます。(開合、眼、伸縮、癖の許容範囲、松 、紧,緩、などなど……これが短期講習ではたどり着かない部分で、かつ中国武術の基礎になるところ) また動作の組み合わせにより変化する套路のこなし方も教えてくれました。
上記が備わっていない状態で套路を全部通す練習をしてもただの体力勝負になり、息を切らしながら全速力で走るのと変わりません。
上記3点が抜けた状態で先生になるとその生徒も同じになってて中国人の武術を生で見ても気がつかないか又は違いに気がついても永遠に答えにたどり着けないと言う武術生活になってしまいます。すると、筋トレをしてジャンプ力を上げるのが重要だとかアクロバティックな旋风腿 侧空翻や旋子360 540 720の練習のみ、柔軟で足先が顎にくっつくまでやるとか太極拳の蹬脚は肩までが必須だとなり身体能力が至らない生徒や健康目的の方、社会人の方の習い事の場合に教えることがなくなりアクションカンフーや独学伝統武術套路を本やネットに書いてある確証のない武術用語と歴史学の言葉を用いて続けさせる教室になります。しかし御商売ですからそういったお教室の存在を否定はしません。通われている生徒さんは内容に納得されて楽しく練習をしているのでしょう。
※ 仮に実践武術として本当に戦って勝つ為の中国武術ならば型を教わったのち独学で技を昇華し自身のモノにして中国武術だと言って良いと思います。喧嘩したら法で罰せられますが
僕が短期の留学後に違和感を持ち、思い切って日本に住んでるプロ中国人のお教室に通い始めたとき、その足りていない部分を直ぐに指摘されました。当時は競技規定套路Aが主流でプロの先生の基礎を元にベースを直したら あら不思議! 身体能力は省くとして動きは今までビデオや留学時に見てきた中国人と同じになり動作は自然に繋がり套路になりました。本当に感激しました。それからその先生に10年以上中国武術と太極拳を教わり、先生の勧めでお教室を開くという経緯に至りました。当時は生徒を持つ事を想定していなかったので、仮に今の先生に習わずに教室を開いていたらと思うと「ぞっ!」とします。ぞ?怖いという事で(笑)
2019年現在 日本のシニア現役選手は武術太極拳連盟の働きにより良い環境とコーチに恵まれ更にトップ選手は選ばれるだけあって素晴らしい感性を持っている様で中国留学での本物を吸収する能力や方法がわかっている様に見受けられます。今後彼らがコーチになったとき日本でのマイナーな武術太極拳がメジャーなスポーツとして正しく広まるのでしょう。
まあ、今は連盟に所属していないので選手としてではなく、大会や競技で優劣はつけられたくないとかスポーツとして一般の方でジェットリーの様なカンフーを習いたいという様な人に僕がプロ中国人の先生から長年教わった中国武術を僕の経験を踏まえながらわかりやすく正しくプライドを持ってお伝えしていこうと思います。
もし今年に入って自分の中国武術学習に迷っているのなら中国人先生や連盟(連盟の所属団体にもよるが…)に体験に行ったり又は僕のお教室にお越しください。
今回は以上です。